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発現解析を発展させる技術!(マイクロアレイ編)(2/6 page)

マイクロアレイのTOPIX
マイクロアレイの原理
・マイクロアレイの作成法(フォトリグラフ法スタンフォード法3次元アレイ
マイクロアレイのアプリケーション
機器選定のポイント
励起光源に各種ランプを用いる機器 / 励起光源にレーザーを用いる機器
マイクロアレイヤーピンタイプマイクロアレイヤー / ノズルタイプマイクロアレイヤー
自動ハイブリダイゼーション装置

マイクロアレイの種類

DNAマイクロアレイ(DNAチップ)にはアレイの作成法によって大きく3つの種類に分類することが出来ます。フォトリソグラフ法を用いてスライド上で直接DNAを合成する方法(GeneChipTMが有名)と、ピン・ノズル式のマイクロアレイヤーを用いるスタンフォード法、最近注目されつつある特殊ポリマー(繊維・フィルターなど)を基盤とした3次元アレイがあります。

フォトリソグラフ法は、(図8)のように光学的手法を用いて直接DNA配列を合成していく方法です。フォトリソグラフ法では、たとえcDNAクローンが手元にない場合でもデータベースから自由に配列を設計することができます。また、プローブの均一化(長さ・GC含有率など)が容易な点は、完全人工合成の大きなメリットです。

そのため、全てのプローブで同一のハイブリダイゼーション条件で実験を行うことができ、ハイブリダイゼーション精度が高いのが特長です。
反面、データベース上にない遺伝子については、配列情報をデータベースに登録するまで作製できないという点がデメリットになります。ゲノムプロジェクトの終了した生物に対して発現解析をする場合には、最も良い条件で大規模解析ができるのではないでしょうか。

フォトリソグラフ法で作成されたアレイを解析する場合は、専用のアレイリーダーを使用する必要があります。また、ハイブリダイゼーションやその後の解析についても、専用のソフトウェアを使わないと、優れた性能を発揮するのは難しいでしょう。

網羅的発現量の解析で得られた実験結果例
まずはじめにアレイ基盤上に、プローブを固定させるためのリンカーを配置させておきます。リンカーには非特異的な塩基の付加を防止するためのキャップがついており、この状態では塩基伸長は出来ません。このキャップは光によって除去されるため、塩基を付加したい場合には、スリッドを用いてこの部位にのみ光を照射します。光によってキャップを除去されたら、特定の塩基を1つだけ付加します。塩基の末端にもキャップがついているため、1塩基単位で塩基伸長をコントロールすることが出来ます。これを繰り返して全てのプローブで目的の配列を設計することが出来ます。

スタンフォード法は、目的遺伝子クローンから作製されたプローブを、ピンやノズルで直接アレイ上にスポットする方法で、(図9)現在多くの研究室で行われている方法です。

スタンフォード法でのアレイ作製の流れ
スタンフォード方式では、目的の遺伝子配列の一部をクローンの状態で保持していることが前提となります。cDNAクローンからプローブ配列を作製し、ピン/ノズル式のアレイヤーを用いて、アレイ基盤上にスポットしていきます。ピンタイプアレイヤーはアレイ表面に直接コンタクトし、ノズルタイプアレイヤーは極微量のDNA溶液を噴射してアレイを作製します。

メリットは目的遺伝子クローンを持っていれば誰でもすぐに作製できる点です。また、スポット数、1スポットにおけるプローブ量、アレイのサイズなどを容易に変更できる点も、本法のメリットの1つです。

デメリットとして、自作する場合には専用機器が必要な点があります。ただ、これも受託サービスの発達により、カスタムアレイ作製を請け負う会社があるので解決する場合が多いでしょう。

まだゲノムプロジェクトが進んでいない生物を用いての研究や、新規遺伝子についての発現解析をする場合に素早く対応できるので、これらの研究内容を行う研究者に広く支持されています。

特別な機能という点では、スタンフォード法で作成されたアレイを解析する場合に必要な事はありませんが、自作アレイや複数種のアレイを解析する場合が多い方には、アレイ密度やアプリケーションに応じたスキャン間隔やスポット識別のプログラムを自由にカスタマイズできる機器が良いと思います。


3次元アレイは、(図10)特殊繊維やフィルターなど、立体的な構造を持つ支持体にプローブを結合させ、先の2方法と比べハイブリダイゼーション面積を大きくさせたアレイのことです。

三次元アレイの特長
現在リリースされている3次元アレイは、中空繊維やフィルターを基盤としていますが、どちらともガラスを基盤とする2次元アレイに比べ2つのメリットがあります。まず、ハイブリ面積が多く、微量な遺伝子産物でも効率よく検出することができること。さらに、検出器で観察する際に、上から見た解析面積は同じでも、そこに結合するプローブ・サンプルの密度がガラス基盤よりも高く、より高いS/N比を得ることができる点が挙げられます。

メリットは、サンプルとプローブとの接触面積が広いため、微量の遺伝子でも検出できるという点と、プローブ結合面が立体的なため、検出器から見た検出面積あたりのプローブ量が多く、より強い蛍光が発せられるため、S/N比が高いことが上げられます。また、支持体とプローブとの結合力がガラスよりも強固なため、ハイブリダイゼーション後の洗浄が十分に行えるのも本法のメリットになります。

反面、各社オリジナルの製品が多く、各社専用の解析装置でないと解析出来ないので、全ての機器を新しくそろえる必要があります。また、まだまだ実験データが少ないので、解析方法などに改良の余地がある点に留意しなくてはなりません。

これから発現解析をする研究者や、今までの解析方法以上のデータが必要な研究者には、一つの選択肢となりうる存在です。
3次元アレイで作成されたアレイを解析する場合もまた、専用のアレイリーダーを使用する必要があります。また、支持体の材質が前2者と異なるため、ハイブリダイゼーション操作やその後の解析についても、専用の機器やソフトウェアを使わないと、正確なデータは得られません。

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