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発現解析を発展させる技術!(リアルタイムPCR編)(3/4 page)


リアルタイムPCRのTOPIX
リアルタイムPCRの原理インターカレーター法蛍光プローブサイクリングプローブ法
リアルタイムPCRのアプリケーション
機器選定のポイント
温度コントロールに空冷方式を採用する機器 / 冷却系にペルチェ素子を採用する機器
・関連受託サービス(プローブ作製リアルタイムPCR解析受託

サイクリングプローブ法も他の蛍光プローブ法と同様、遺伝子特異的なプローブに蛍光色素とクエンチャーを組み合わせたプローブを用います。

TaqManTMプローブ法と異なるのは、プローブ配列の内部に、配列特異的なRNA鎖を含んでおり(図5)、このRNA鎖の部分がRNaseHにより切断されることで蛍光を発するというものです。目的配列と結合する前のプローブは、クエンチャーが働いていますが、目的配列と結合したプローブはRNaseHによりRNA鎖部分が切断され、蛍光を発します。

RNaseHによる相補性の確認は非常に精度が高く、RNA鎖の近傍にミスマッチがあると切断は起こりません。この特性を生かし、SNPsタイピングなどに用いられます。

サイクリングプローブの構造と検出原理
サイクリングプローブ(モレキュラービーコン)で使用するプローブには、蛍光色素と消光物質が結合しているプローブの内部に、SNP特異的なRNA鎖が含まれています。このプローブのRNA鎖が目的遺伝子とのアニーリングの際にRNaseHによって認識され、検出したいSNPとマッチする場合のみRNA鎖が切断されます。RNA鎖近傍でミスアニーリングが起こるとRNaseHは働かないので、部位特異的なSNP検出が可能となります。
このアプリケーションを行う上で必要な機器性能として、他の蛍光プローブ法でも必要な検出感度の他に、プローブとの正確なハイブリダイゼーションを行わせるための高い温度精度が重要になると思います。

SNPsタイピングに使用する試薬は、
ロシュ・ダイアグノスティックス、タカラバイオ、インビトロジェン
【順不同/(株)は略】
などから販売されています。


◆アプリケーション

リアルタイムPCRでは、単一/複数のmRNAの増減を捕らえる遺伝子発現量の解析の他に、極微量な遺伝子の存在を検出できることから、病原菌検査やその細菌の定量なども可能です。また、ホモ/ヘテロ接合体における融解温度(Tm)測定や、RNaseHの特性を利用したSNPのタイピングも出来るような試薬・機器(ソフトウェア)も多数存在しています。

アプリケーションとそれに使用される実験法の例
アプリケーション例 多く使用される実験法
サンプル中の1遺伝子に
関する発現量の解析
SYBR green lなどによるインターカレーター法
サンプル中の複数遺伝子に
関する発現量の解析
TaqManTMプローブ及び、それと同様な目的遺伝子特異的
プローブを用いた蛍光プローブ法
病原体検査及び、
その菌の定量
TaqManTMプローブ及び、それと同様な目的遺伝子特異的
プローブを用いた蛍光プローブ法
SNPタイピング サイクリングプローブ(モレキュラービーコン)を用いた
SNP検出部位にRNA鎖を用いた蛍光プローブ法


◆機器選定のポイント

リアルタイムPCR装置は、基本的にPCR反応を行う部分と、PCR反応中のフラグメントの増加数(蛍光色素の強度)を検出する検出器の部分に分かれます。

検出器に関しては、フォトダイオードPMTとの大きく分けて2つのカテゴリに分けることが出来ます。どの検出器についても共通ですが、検出感度が良くノイズが少ないものが良いのは言うまでもありません。検出部分で最も重要なのは、励起・検出フィルターセットの種類と数になります。多ければ多いほど、アプリケーションの幅は広がりますが、それに伴い装置も大型になりコストもかさみます。

まずはじめに実験に使用する試薬を調べて、最低限その試薬を検出することが出来る装置を選択しましょう。その後、今後のことを見越して拡張性について検討しましょう。

PCR反応を行う部分は、通常のPCR装置と同様、温度設定の精度、設定温度への到達速度及び安定性が重要な選定項目となります。また、多くの機器では温度管理の精度・検出感度の向上のため、専用のチューブやプレートを使用しますが、最近では通常の200μLチューブやPCR用プレートを使用できる機器も増えており、こういった機器では消耗品コストを低く抑えることが出来ます。

メンテナンスについても、通常のPCR装置と同様で、特に日々行う作業はないと言われています。ただ、正確な温度管理と機器への負荷低減のため、吸排気口の掃除をこまめにした方がよいでしょう。

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