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◆特集◆ 発現解析を発展させる技術!


はじめに

シーケンス技術の普及、ゲノムプロジェクトの進展により遺伝子解析の分野は配列情報の取得から、配列情報を用いた発現解析機能解析構造解析の分野にシフトしました。

この中で、遺伝子発現解析は、単一/複数の遺伝子に対して定量的に発現量の増減を測定できるため、ある条件下における細胞の応答をより直接的に解析できる研究分野の一つであります。

遺伝子発現解析を用いることにより、遺伝子発現量の解析は急激なスピードで進展し様々な分野で数多くの成果を残すとともに、今ではその技術は研究室から飛び出て臨床応用の分野へと発展しつつあります。

このように非常に有効なツールである遺伝子発現解析のための機器、試薬が各社メーカーから販売されていますが、使用目的・特長・メリットデメリットなどの全体像をつかむのは難しいことです。

そこで今回は、発現解析に関する製品を大きく3つのカテゴリ

◇リアルタイムPCR
◇マイクロアレイ
◇マクロアレイ

に分け、それぞれの特長や使用目的などを解説しながら紹介をしていきたいと思います。

リアルタイムPCR

殆どの遺伝子はタンパク質をコードしており、一部の例外を除きセントラルドグマに従って転写、翻訳が行われます。そのため、遺伝子の発現量(タンパク質の合成量)は、その鋳型となるmRNAの発現量を見ることである程度の定量化が可能となります。

しかし、mRNAの発現量は一部のハウスキーピング遺伝子などをのぞき非常に微量なため、通常の電気泳動や分光光度測定では正確な値を測定することが出来ません。

今ある検出器でmRNAを検出するためには、逆転写反応とその後のPCR反応を行うことによってmRNA(cDNA)の濃度を上げることが必要ですが、PCR反応の最終産物の量は、その出発物質の量と相関性が無いという問題があり、PCR産物を用いた正確な定量は難しい状況にありました。

そこで、微量なmRNAを検出器で検出できるほど増幅しつつ、出発物質の量をその増幅産物から予測できるリアルタイムPCRという方法が開発されました。

マイクロアレイ

生命現象の殆どが、単一の遺伝子の働きだけではなく多くの遺伝子発現の増減によって絶妙なバランスで調節されています。特に、環境応答などの場合には何千もの遺伝子が働いていると言われ、その多くで遺伝子同士の相互作用があるとされます。

こういった複数遺伝子の相互作用をリアルタイムPCRで1遺伝子ごとに解析するには無理があります。複数の遺伝子を同時に、網羅的に解析できる方法として開発されたのが、DNAマイクロアレイに代表されるアレイテクノロジーになります。

マクロアレイ

生物学の研究が進歩するにつれて、科学論文を作製する上で必要な実験結果は、実験プロジェクトの規模や研究費の額にかかわらずどんどん多くなっています。大規模な実験プロジェクトの場合には、潤沢な研究費や人員を生かして前述のマイクロアレイなどを利用した超高速大量解析が可能ですが、それ以外の研究室ではなかなかこうはいきません。

例えばマイクロアレイの場合、アレイの設計や作製・アレイリーダーなどの機器管理・取得データの解析など、全てが専用の機器・ソフトに精通しなくては正しい実験結果は得られません。

しかし、中・小規模の研究プロジェクトの場合、機器を揃えるための研究費も、またそれを管理するための人員も用意することが難しいのが現状です。また、実際に解析するサンプル数も、これらの設備費・人件費に比べて少ない場合もあり、必ずしもコストパフォーマンスに優れる選択肢ではない事もあります。

そこで、少量の遺伝子群に対して、マイクロアレイと同じように網羅的に発現解析することが出来る実験手法として、マクロアレイが存在します。

発現解析特集の流れ

リアルタイムPCRのTOPIX
リアルタイムPCRの原理インターカレーター法蛍光プローブサイクリングプローブ法
リアルタイムPCRのアプリケーション
機器選定のポイント
温度コントロールに空冷方式を採用する機器 / 冷却系にペルチェ素子を採用する機器
・関連受託サービス(プローブ作製リアルタイムPCR解析受託

マイクロアレイのTOPIX
マイクロアレイの原理
・マイクロアレイの作成法(フォトリグラフ法スタンフォード法3次元アレイ
マイクロアレイのアプリケーション
機器選定のポイント
励起光源に各種ランプを用いる機器 / 励起光源にレーザーを用いる機器
マイクロアレイヤーピンタイプマイクロアレイヤー / ノズルタイプマイクロアレイヤー
自動ハイブリダイゼーション装置

マクロアレイのTOPIX
マクロアレイの原理
マクロアレイ原理
メンブレン
マクロアレイヤー
マクロアレイリーダー

特集(第1回)発現解析を発展させる技術! 編集後記

※執筆:2006年2月6日



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